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弥富市の特徴

弥富市は愛知県の西部に位置する市で、愛西市や海部郡蟹江町、飛島村や三重県桑名市、桑名郡木曽岬町と隣接しています。人口は約4万3千人で、市の木はサクラ、市の花はキンギョソウです。市域は『木曽川』下流のデルタ地帯にあり、干拓によって開拓された土地の上に広がっています。2006年に海部郡弥富町が十四山村を編入合併して市制施行し、弥富市が発足しました。「弥富」という市名は「いよいよ富む、いやがおうにも富む」という願いを込めてつけられた瑞祥地名となります。原子から古代までは伊勢湾の海の中にありました。江戸時代になると、徳川家康の命により御囲堤（おかこいつつみ）が設けられたことを機に、干拓新田の開発が行われるようになりました。現在の市域は、この時代に陸地化されたものになります。名古屋市や四日市市への交通アクセスが良好なことから、現在はベッドタウンとして住宅開発が進んでいます。また金魚『弥富金魚』の生産地として有名です。

宇宙金魚も飼育している！『弥富金魚』！

弥富市と言えば、「金魚」と答える人がいるほど、弥富市は金魚の生産地として有名です。弥富市で生産される金魚は『弥富金魚』と呼ばれて、日本を代表するブランドとなっています。弥富市だけでなく周辺の津島市、愛西市、海部郡飛鳥村で生産された金魚が「弥富金魚」にカテゴライズされています。弥富市を訪れて金魚を購入しようとすれば、日本にいる金魚・全26種類をすべて購入できるかもしれません。約100ヘクタールの養殖池があり、金魚は約5000万匹が生産されています。江戸時代の末、熱田へ移動中の大和郡山市の商人が弥富市に宿泊したとき、土地を借りてため池を造成し、金魚の水替えや休養に用いたと言います。この時に、権十郎という人が金魚を気に入り、金魚商人から購入して飼育を始めたのが「弥富金魚」の始まりとされています。ちなみに「大和郡山市」は金魚の生産地として現在でも有名です。1994年には向井千秋がスペースシャトルコロンビア号で「弥富金魚」を使った宇宙酔いの実験を行いました。この時に使用された金魚は「宇宙金魚」と呼ばれています。2005年の『愛知万博』では宇宙金魚の子孫が配布されました。

「まい」や「のん」！愛知の方言を紹介します！

弥富市のある愛知県に伝わっている方言を紹介していきます。一つ目が「まい」です。言葉の最後に「まい」を付けることで、「しようよ」と相手を誘う意味になります。例えば、「これから一緒に帰ろうよ」と会社の同僚や同級生を誘う場面が、日常的にあると思います。この時に、愛知の方言を使って相手を誘うと、「これから一緒に帰ろまい」となります。同様に「一緒に夕飯を食べよう」と誘うとき、愛知の方言にすると、「一緒に夕飯を食べよまい」となります。次に紹介する愛知の方言が、「のん」です。「のん」は、同意や呼びかけに使われる言葉です。例えば「それじゃね」と言って、友達や同僚と解散する場面があります。このような時、愛知の方言にすると、「それじゃあのん」となります。かなりほんわかした、可愛らしいイメージの方言ではないでしょうか。愛知出身の友達や同僚がいる方は、「それじゃあのん」と挨拶して別れると、良い印象を与えられるかもしれません。

江戸時代に始まったブリーダー文化！『文鳥』！

弥富市は「文鳥のまち」として全国的に知られています。文鳥は元々東南アジア原産の小鳥で、江戸時代に日本に来たと言われています。江戸時代の終わりころに、弥富のまた八エリアに嫁入りしてきた八重という女性がいました。八重は奉公していた名古屋の武家屋敷から「桜文鳥」をもらってきたと言われています。この文鳥からスタートし、文鳥の飼育が始まり、農家の副業として文鳥飼育が続けられています。明治時代になると真っ白な姿が印象的な『白文鳥（はくぶんちょう）』が生まれて、全国的な人気になっています。弥富市での文鳥の生産は、戦後に盛んになって昭和50年代に最盛期を迎えたとされています。このころは200戸以上が「弥富文鳥組合員」だったとされており、全国シェアの8割を担ったといいます。弥富市内の『歴史民俗資料館』では文鳥のブリーダーの仕事の様子の映像や、昔の飼育道具などを見学することができます。また2018年からは「手乗り白文鳥のぶんちゃん」を飼育しています。