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深谷市の特徴

深谷市は埼玉県の北部に位置する市で、熊谷市や本庄市、比企郡嵐山町や児玉郡美里町、また大里郡寄居町、さらに群馬県伊勢崎市、太田市と隣接しています。人口は約14万人で、市の花はチューリップです。市域は利根川と荒川に挟まれた流域に位置し、洪積台地である櫛引大地や江南台地が広がっています。1456年上杉房顕が『深谷城』を築き、城下町として発展を遂げ、現在の深谷市の中心市街地の基礎を作りました。江戸時代には、中山道の宿場町『深谷宿』が置かれ、大変に栄えました。埼玉県有数の農業地帯であり、特に『深谷ねぎ』は、日本一の出荷量を誇る、深谷市の代名詞的存在です。またお札になることが決まり注目を集めている、近代経済の基礎を築いた『渋沢栄一』の生誕地でもあります。熊谷市との関係が深く、同じ経済圏に位置しています。『渋沢栄一記念館』や、生家が名所旧跡になっていて、たくさんの観光客を集めており、観光都市として盛り上がりを見せています。

渋沢栄一も愛したご当地グルメ！『煮ぼうとう』！

深谷市のご当地グルメとして人気が高くなっているのが『煮ぼうとう』です。深谷市は昔から小麦粉の産地で、比較的に容易に手に入ったため、「煮ぼうとう」が昔から作られていました。中力粉や強力粉を使って、腰の強い幅広の麺を打ち、生麺のまま野菜を中心とした具と一緒に煮込み、醤油で味付けをしたものです。具には地元の特産品『深谷ねぎ』のほか、根菜類がよく使われています。上州の『おっきりこみ』とよく似た料理ですが、「おっきりこみ」は主に味噌仕立てで、味付けに大きな違いがあります。また「煮ぼうとう」をはじめとする、「ほうとう」がご当地グルメとなっている土地は、本場の山梨県、「おっきりこみ」の群馬県や長野県などが挙げられます。これは戦国時代の武将・武田信玄の勢力範囲と一致することから、武田軍の陣中食だった可能性があるという説があります。実業家・深沢栄一が愛した料理として再ブレークを果たしており、今後、全国区の人気グルメになることが期待されています。

「どっくむ」という言葉の意味とは？埼玉の方言！

深谷市が位置する埼玉県に伝わっている方言をいくつか紹介していきます。一つ目が「どっくむ」です。「どっくむ」と聞くと「ドッグ」から「犬」をイメージする人も少なくないでしょう。「どっくむ」には「飲み込む」という意味があります。「薬を飲み込む」と埼玉の方言で言いたい時は、「薬をどっくむ」と言います。同じように「丸ごと飲み込むんじゃないぞ」と、埼玉の方言で言いたい時は、「丸ごとどっくむんじゃないぞ」と言います。次に紹介する方言が「とばっくち」になります。「とばっくち」という言葉には、「玄関の入り口」「物事の入り口あたり」という意味があります。例えば「玄関から入って」という文章を埼玉の方言にすると、「とばっくちから入って」となります。また「戦いは始まったばかりだ！」という文章を埼玉の方言にすると「戦いはまだとばっくちだ！」という文章になります。埼玉出身の人に「とばっくちに集まろう」と言われたら、その建物や目的地の「入り口に集合しよう」という意味があります。

60㎞にわたる神輿の渡御がある！『八幡神社』

深谷市上野台にある神社が、『八幡神社（はちまんじんじゃ）』です。御祭神は品陀和気命（ほんだわけのみこと）です。1550年に岡谷清英が、京都の『石清水八幡宮』を榛沢郡萱場村に勧請したのが始まりとされています。岡谷清英は、上杉家の三宿老の一人で、1590年に豊臣秀吉の「小田原征伐」があり、深谷上杉氏が滅亡すると、「八幡神社」も衰退の道をたどりましたが、18世紀前半に、現在地に社地が寄進され、移転します。神輿に御祭神を戴いて行列を組み、夜間を全村にわたって渡御する三日間の例祭は、この遷座された当初から行われていたと思われます。この例祭は毎年10月に開催され、三日間にわたります。初日に神輿は片道30㎞以上を渡御し、三日目に逆の経路で同様に渡御するため、往復60㎞もの行程になります。また神輿に伴い、獅子舞や棒術などの行事が行われていて、獅子舞は深谷市の無形文化財に指定されています。また3月の祈年祭や、11月の新嘗祭では、「浦安の舞」、「豊栄の舞」が、氏子の少女たちによって奉納されます。