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目黒区の特徴

目黒区は東京23区の南西部に位置する区で、品川区、大田区、世田谷区、渋谷区と隣接しています。人口は約28万8千人で、区の木はシイ、区の花はハギです。市域には目黒川、蛇崩川（じゃくずれがわ）などの河川が流れていて、碑文谷池などの池があります。23区内の「3大貝塚」の一つ『東山貝塚遺跡』があるなど、昔から人が暮らしていたエリアです。古代は武蔵国荏原郡に属し、9世紀には『大鳥神社』、『目黒不動』などが建立されています。江戸時代には『孟宗竹』の産地として栄えました。1932年に目黒町と碑衾町が東京市に編入、2町の区域をもって東京市目黒区となりました。落語『目黒のさんま』にちなんだ『目黒区さんままつり』が開催され、多くの目黒区民を集めています。また『東急ストア』など東急系の企業の本社や、『ホリプロ』本社などの企業が集まっています。目黒川沿いの道はサクラの名所とされていて、春になるとたくさんの花見客でにぎわいます。

さんままつりの原点となった！『目黒のさんま』！

目黒区では「目黒区さんままつり」が開催されています。このお祭りのもとになっているのが、古典落語の噺の一つ『目黒のさんま』です。ある時、殿様が「目黒」まで出かけたが、お供が弁当を忘れてしまいます。殿様がお腹を空かせていると、とてもいい香りがしてきました。これはさんまを焼いた香りで、殿様が食べてみると、とても美味しく大好物になりました。ある日、さんまを食べたいと殿様が所望しますが、さんまを焼くと脂が多く出て体に障ると考えた食事係が、脂をすっかり抜いて、またのどに骨が刺さらないよう、全て抜いてしまいます。殿様は、そのさんまを食べて、美味しくないと感じ、「どこで買ったさんまだ」と家臣に尋ねます。家臣は「日本橋魚河岸です」と答えると、殿様は「それはいかん。さんまは目黒に限る」と断言する話です。このように、いらぬ世話を焼いて、本来美味しいはずのさんまを不味くしてしまう家臣と、海とは無縁の目黒のさんまが最上級だと信じてしまう殿様の滑稽さを描いたお話となります。

目黒富士がある神社！『氷川神社』

目黒区大橋二丁目に鎮座する神社が『氷川神社（ひかわじんじゃ）』です。鎮座する地名から、『上目黒氷川神社』、『大橋氷川神社』などと呼ばれることもあります。御祭神は素盞嗚尊（すさのおのみこと）、天照大御神（あまてらすおおみかみ）、菅原道真（すがわらのみちざね）です。16世紀の後半に、旧家加藤氏が甲斐国・上野原の産土神をこの地にむかえたのが始まりとされています。また1878年に上目黒一丁目にあった『浅間神社』を遷座し、1912年に『北野神社』を合祀したと伝わっています。また「氷川神社」は、『目黒富士』と呼ばれる富士塚があることで知られています。かつては1812年に上目黒一丁目に富士塚が築かれ、1819年には中目黒二丁目にも富士塚が築かれます。この二つの富士塚は歌川広重の「名所江戸百景」にも描かれた名所でした。その後、二つの富士塚は壊されて、1977年に「氷川神社」の一角に「目黒富士」が作られて、現在に至ります。毎年7月には山開きの例祭が行われています。

目黒区の名前の由来にもなった！『大鳥神社』

目黒区下目黒に鎮座する神社が『大鳥神社（おおとりじんじゃ）』です。御祭神は日本武尊尊（やまとたけるのみこと）、国常立尊（くにのとたちのかみ）、弟橘媛命（おとたちばなのみこと）です。1世紀前後に、当地に国常立尊（くにのとたちのかみ）を祀った社があり、日本武尊が東夷平定の際に立ち寄って、平定達成と部下の目の病の治癒を祈願したといいます。願いは適い、日本武尊は感謝し剣を奉納します。その後、日本武尊の死後に、白鳥としてこの地に舞い降り、鳥明神として祀られて、806年に社殿が完成したと伝わっています。目の病が無事に治癒したことから、「盲神（めくらかみ）」と呼ばれ、これが「目黒」という地名の由来になったと伝わっています。毎年「酉の市」が開催されていて、江戸時代の1835年に目黒の農家が浅草から取り寄せて売ったのが始まりと伝わっています。山手線、東急目黒線、南北線、三田線『目黒駅』から徒歩7分で訪れることができます。