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倉敷市の特徴

倉敷市は岡山県南部に位置する市で、岡山市や玉野市、総社市などと隣接しています。人口は約47万5千人で、市の木はクスノキ、市の花はフジです。市域は干拓地や沖積平野に広がり、比較的平坦です。干拓前には島だった地区は、今でも「島」が付く地名として名残を残しています。豊臣政権の五大老だった宇喜多秀家が始めた干拓が江戸時代以降も続き、現在の平野が形成され、中でも大きな「吉備児島」は「児島半島」になっています。幕府の天領となると代官所が置かれ、年貢米の集積地として倉敷は商人の街となっていきます。美観地区の蔵屋敷は、商人たちが富を得て建てた蔵で、市名の「倉敷」も、年貢を集めておく場所だった「倉敷地」に由来しているとされていす。1928年には都窪郡倉敷町が市制施行し、倉敷市が発足します。さらに1967年には旧倉敷市、児島市・玉島市が新設合併し、現行の倉敷市が発足しています。白壁の街並みが残る倉敷美観地区など観光名所が豊富で、全国からたくさんの観光客を集めています。

ジーンズファンの聖地！『倉敷デニムストリート』！

倉敷市中央地区には『倉敷デニムストリート』があります。倉敷の児島地区が「国産ジーンズ発祥の地」であることにちなみ、児島産のデニム製品や、デニム製の小物雑貨や装飾品などを取りそろえています。2014年に美観地区に誕生した観光スポットで、オリジナルブランドのデニムも購入することができます。もともと倉敷市児島地区は、繊維産業が発達したエリアでした。戦後にアメリカから丈夫な繊維であるデニム生地が入ってくると、培われていた縫製技術を生かして日本の他の地域に先がけてジーンズの生産が盛んになりました。1972年には『倉敷紡績』が初の国産デニムを完成させ、1973年には『ビッグジョン』が生地から日本産の純国産ジーンズの生産を始めます。このような歴史背景があり、倉敷はジーンズ愛好家にとって聖地となっています。岡山県内のデニムブランドから10社ほどの製品をセレクトし、さらに独自ブランド『和蔵』を立ち上げるなど、1000点ほどの商品を扱っています。倉敷の美観地区を訪れた記念に、倉敷産のデニムを購入してみてはいかがでしょうか。

「じゃ」の意味とは？岡山の方言！

倉敷市がある岡山県には個性的な方言が伝わっています。例えば「じゃ」を語尾に付けるという特徴があります。「そうじゃ」と言えば、「そうだよ」や「そうです」という意味があり、「いやじゃ」と言えば「いやだよ」という意味があります。現在、人気の高い岡山出身の漫才師『千鳥』が使用している言葉として、「そうじゃ」や「いやじゃ」という言葉を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。どちらかと言えば、年配が使う言葉であり、少し怖いイメージのある言葉として捉えられることが多い「じゃ」ですが、現在は可愛いイメージに代わりつつあります。「ぼっけー」という方言もあります。「ボケ」と間違えてしまいそうですが、「ぼっけー」には、「すごい」、「ものすごい」という意味があります。なんかものすごいものを見たときなどに、「ぼっけー！」と言います。似た言葉に「もんげー」があり、「もんげー」もすごい時、ものすごいと感じる時に使う言葉となっています。

襲撃する者を退散させた神社！『本荘八幡宮』

倉敷市児島通生に位置する神社が『本荘八幡宮（ほんじょうはちまんぐう）』です。御祭神は品陀別命、足仲彦命、息長帯比売命です。701年に行基が『神宮寺八幡院』を開き、その鎮守として『宇佐神宮』より勧請したのが、この神社の始まりとされています。周辺の12村の総鎮守となります。804年には坂上田村麻呂から寄進されたことがあります。1276年には熊野山の神領が分与され、1279年には社領80石が朱印されました。室町時代には、近隣の城主がお寺を襲撃しようとしましたが、本殿を襲おうとしたときに、社殿が揺れたた、恐れて退散したという伝承が残されています。戦国時代には戦火に遭い、堂宇が焼失したと言います。ただし2年後には再建を果たしています。江戸時代には岡山藩主の崇敬社となり栄えます。1421年に豪族・松井義泰が寄進したとされる『本荘八幡宮鳥居』は、国の重要文化財に指定されています。元来は社前の参道の三の鳥居として建っていましたが保存のために本殿後ろに移築されています。