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尾道市の特徴

尾道市は広島県の南東部に位置する市で、福山市や三原市、府中市や世羅郡世羅町、愛媛県今治市、越智郡上島町と隣接しています。人口は約13万人で、市の木はサクラ、市の花もサクラです。市域は北部の山地と南部の瀬戸内海に挟まれて広がっており、「坂の街」と呼ばれる傾斜の多い街です。江戸時代に市域の北西部は安芸広島藩領となり、東部が備後福山藩領として発展します。1898年に尾道町が市制施行し尾道市が発足しています。1999年に『しまなみ海道』が開通すると、四国の今治市と陸路が結ばれ、さらに2015年には『中国横断自動車道』が全線開通し、「瀬戸内の十字路」として利便性が高まっています。映画や文学の舞台となってきた街で、林芙美子や志賀直哉が居を構えて作品を発表したり、小津安二郎監督の『東京物語』の撮影場所となり、さらに大林宣彦監督の「尾道三部作」を生んだロケーションを誇ります。印象的で美しい街並みや、映画のロケ地として、また自転車愛好家の聖地として、たくさんの観光客を集める観光都市となっています。

サイクリングロードの最高峰！『しまなみ海道』！

尾道市と愛媛県の今治市結ぶ「海の道」が『しまなみ海道』です。全長約60㎞の自動車専用道路で、西瀬戸自動車道、生口島道路、大島道路からなります。この道路は瀬戸内海に浮かぶ島々を橋で結んでいます。また『新尾道大橋』以外の各橋には、原動機付き自転車道及び自転車・歩行者専用の道路が整備されているため、眼下に多島美を眺めながらサイクリングも楽しめます。そのため普通のサイクリングロードでは決してみることがない景色を楽しめる場所となっています。例えば「多々羅大橋」は中央支間長890mで完成時における、世界最長の斜張橋でした。洗練された美しさを追求した、眺めているだけでも楽しめる橋です。橋をわたるたびに非日常的な感覚を得ることができそうです。「しまなみ海道」が完成してから、日本全国から、さらに世界中から自転車ファンが訪れるようになりました。さらに「しまなみ海道」を走りたいために、自転車を始めたという、新しいファンも獲得しています。

「うち」と「わし」！広島の方言！

尾道市のある広島県の方言は、少し怖さが感じられると言われる、個性的な方言です。その分、若い女性などが使うと、ギャップが可愛いと評判です。例えば「私」や「僕」のことを「うち」や「わし」と呼びます。「私のスマホを知らない？」という会話は、毎朝のように繰り広げられる会話ですが、広島県では「うちのスマホ知らん？」となります。ちなみに女性は「うち」を使い、男性は「わし」を使うため、男性の場合は「わしのスマホ知らん？」となります。また「えっと」という方言も頻繁に使われています。「えっと」には「たくさん」という意味があります。例えば「お年玉をたくさんもらったよ」という会話を広島の方言にすると、「お年玉をえっともろーたわ」となります。また時間に対しても使うことができるため、「ずっと前から用意していたよ」という文章を、「えっと前から用意しとったよ」という広島の方言に変換することもできます。「えっと好きだった」などと告白の場面でも使うことができます。

『転校生』の舞台にもなった！『御袖天満宮』

尾道市長江に鎮座する神社が『御袖天満宮（みそでてんまんぐう）』です。御祭神は菅原道真です。901年に藤原時平の謀略によって太宰府に左遷されてしまった菅原道真は、船旅の途中で尾道市に上陸すると、土地の人々から、麦飯やお酒を御馳走されます。感謝の気持ちを込めて、自らの着物の片袖を破り、菅原道真自身の姿を描いてプレゼントしました。その後『天神坊』の境内に、その袖を『御袖の御影』称して祀る祠を建立したのが始まりとされ、そのため「御袖天満宮」と称されたと言います。毎年7月には『天神祭』が行われます。初日に神輿の巡幸が行われ、2日目には「勧学祭」と「福引き」などが行われます。また3日目には『勇壮五十五段大神輿還幸の儀』と呼ばれる55段の石段を御輿が登ったり降りたりする還奉祭が行われます。この階段は映画『転校生』で、主人公二人が入れ替わるときに使用されたもので、ロケ地巡りの聖地として、様々な人たちを集めています。