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御所市の特徴

御所市（ごせし）は、奈良県の中部に位置する市で、大和高田市や橿原市、五條市や葛城市などと隣接しています。人口は約2万4千人で、市の木はクスノキ、市の花はツツジです。奈良県で一番人口が少ない市になります。市域は奈良盆地に広がり、西に大和葛城山と金剛山がそびえ立ちます。古くから有力な豪族たちが暮らしていた歴史あるエリアで、『高鴨神社』『一言主神社』など、式内社が数多く残されていて、現在も地元住民から信仰されています。1958年に南葛城郡御所町・葛村・葛上村・大正村が合併して御所市が発足しています。「御所」という市名は、市内を流れる葛城川に5つの瀬があったからとする説や、孝昭天皇の仮御所があったからという説があります。市内をJR西日本和歌山線、近鉄御所線、吉野線が通り、『御所駅』、『近鉄御所駅』が中心駅となっています。大和葛城山を中心とした風光明媚な自然に恵まれ、歴史的な建造物に恵まれた御所市は、大和国の面影を残す、人気観光都市として発展を続けています。

13㎞にわたる史跡を巡れる古道！『葛城古道』！

御所市の人気観光地である『金剛山』と『葛城山』の山すそに沿って歩く古道が、人気のハイキングコースになっています。『葛城古道（かつらぎこどう）』と言い、「葛城の道」とも呼ばれています。5世紀の末ごろに、奈良盆地で権力者として栄えていた豪族・葛城市の本拠地があったため作られた、日本を代表する古道の一つです。葛城市は、金剛山地の東麓で葛城王朝を築き、この地方を治めていました。また、葛城市が統治する以前は、鴨氏の本拠地でした。御所市内には式内社の『高鴨神社』、『御歳神社』、『鴨都波神社』など、歴史ある神社がありますが、これらは鴨氏ゆかりの神社になります。一方で、『葛城坐一言主神社』、『葛城水分神社』、『葛木坐火雷神社』があり、こちらは葛城氏ゆかりの神社となります。「葛城古道」は全長およそ13㎞にわたり、道程には「高鴨神社」や、『高天彦神社』、また江戸時代に作られた代官屋敷『中村家住宅』など、神社仏閣や史跡が多く、見どころがたっぷりです。

「ぺちゃこい」とは？奈良の方言を紹介します！

御所市が位置する奈良県には、人気の方言「大阪弁」とよく似た方言「奈良弁」があります。この奈良弁には、可愛らしい印象の方言もあります。そこで奈良弁のフレーズをいくつか紹介していきます。一つ目の方言が「ぺちゃこい」です。語感がユニークで可愛らしいと感じられるのではないでしょうか。「ぺちゃこい」には「平たい」という意味があります。「この町は、山もなく平たい」と言いたい時、奈良の方言にすると「この町は、山もなくぺちゃこいな」などとなります。またお好み焼きなどを作るときに、「もっと平たくして」と言いたい時、「もっとぺちゃこくして」などと言います。次に紹介する奈良の方言が「あのみぃ」です。日常的に使用されているのに、とても可愛い方言になります。「あのみぃ」には「あのね」という意味があり、会話の冒頭などに使用されています。「あのみぃ」から話を切り出して、異性に告白する恋愛中の奈良の人も少なくないようです。

鴨氏が祖先を祀った神社！『高鴨神社』

御所市鴨神に鎮座する神社が『高鴨神社（たかかもじんじゃ）』です。京都市の『加茂神社』をはじめとする全国の加茂神社の総本社と称しています。御祭神は阿遅志貴高日子根命（あじすきたかひこねのかみ）で、下照比売命・天稚彦命、事代主命、阿治須岐速雄命（主祭神の御子）を配祀しています。この土地は鴨氏一族の発祥の地で、祖の氏神として祀られたのが神社の始まりとなります。鴨氏は鎮座する丘陵から奈良盆地に出て、葛城川の岸辺に移住した一族が『鴨都波神社（かもつばじんじゃ）』を、東持田に移住した一族が『葛木御歳神社（かつらぎみとしじんじゃ）』を祀りました。この三社はいずれも『延喜式神名帳』に記載されている歴史ある神社で、後に、「高鴨神社」を上鴨社、「御歳神社」を中鴨社、「鴨都波神社」を下鴨社と呼ぶようになりました。4月から5月にかけて、500種類、2200鉢以上の日本サクラソウが咲き誇る、お花見のスポットとしても人気があります。本殿は国指定の重要文化財に指定されています。