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宇治市の特徴

宇治市（うじし）は、京都府の南部に位置する市で、京都市や城陽市、滋賀県大津市などと隣接しています。人口は約18万人で、市の木はモミジ、市の花はヤマブキです。市域の西側に『巨椋池』という大きな池がありましたが、豊臣秀吉により干拓地なり新田開発されています。平安時代は貴族の別荘地として知られていて、1052年に藤原頼道が『平等院』を建立します。1183年に『宇治川の戦い』で源義経が木曾義仲を破るなど歴史の舞台にもなりました。1951年に宇治市が発足します。高度経済成長期に京都市への交通アクセスの良さが注目され、宅地化が急速に進み、大幅に人口を増やしています。茶業が盛んで、『宇治茶』は宇治市の特産品として全国的に有名です。また『任天堂』が市内3か所に工場を立地しています。市内をJR西日本奈良線、近鉄京都線、京阪電鉄宇治線、京都市営地下鉄東西線が通り、『宇治駅』と『大久保駅』が中心駅となっています。『平等院鳳凰堂』をはじめ、名高い神社仏閣が多く残り、京都府では京都市に次ぐ2位の観光客を集めています。

平安時代から続く伝統的な宇治川の漁！『鵜飼い』！

宇治市の観光名所として名高い『平等院』の前を流れる宇治川では『鵜飼い』が行われています。飼いならした鵜を使って鮎などを獲る伝統的な漁です。貸切船や、乗合船が出て、食事を食べることもできます。宇治市と鵜飼いの歴史は古く、971年に藤原道綱の母は、川岸から鵜飼いを見物し、『蜻蛉日記（かげろうにっき）』にその様子を書き残しています。平安時代後期になると、極楽浄土を具現化した『平等院鳳凰堂』が建立され、極楽浄土において殺生するのはいかがなものかという風潮が広がり、宇治川の鵜飼いは消えてしまいます。現在行われている鵜飼いは、大正時代に復興したものです。現在は3人の「鵜匠（うしょう）」のうち、2名が女性という体制で、6羽の鵜を巧みな手さばきで操り、鵜飼いを行っています。人が飼育する環境では卵を産まないとされていた「海鵜」の人工ふ化に全国で初めて成功しています。かがり火が揺れる荘厳な雰囲気の中で行われる伝統の漁を見物するために宇治を訪れてみてはいかがでしょうか。

「おいでやす」の意味は？伝統的な京都の方言！

宇治市がある京都府は歴史の深い街です。そのため古くから伝わる伝統的な方言「京都弁」があります。現在でも使用されている方言をいくつか紹介していきます。一つ目の方言が「おいでやす」です。京都に旅行に言った経験がある人なら、「おいでやす」という方言を聞いたことがあるかもしれません。「おいでやす」には「いらっしゃい」という意味があり、「よくおいでくださいました」というニュアンスが含まれています。京都の旅館に着いたとき、飲食店には行ったときに「おいでやす」と言われるかもしれません。次に紹介する京都の方言が「おきばりやす」です。「おきばりやす」にはどのような意味があるでしょうか。「おきばりやす」には「頑張ってください」という意味があります。これから大変な仕事に向かうときなどに、京都出身の同僚なら「おきばりやす」と励ましてくれるかもしれません。また、同僚を残して先に家に帰るときなどに、「ごめんなさい」の意味を含めて「おきばりやす」と挨拶する人もいます。

優しい王子を祀る神社！『宇治神社』

宇治市宇治山田に鎮座する神社が『宇治神社（うじじんじゃ）』です。御祭神は菟道稚郎子命（うじのわきいらつこのみこと）です。応神天皇の息子で、異母兄の王子に皇位を譲るために自殺したという美談で知られる。皇位を譲られたのが後の仁徳天皇です。『延喜式神名帳』に記載されている歴史深い神社です。「宇治神社」の次ぐ近くに『宇治上神社（うじがみじんじゃ）』があり、「宇治神社」とは二社一体の存在でした。後に『平等院』ができると、「宇治神社」と「宇治上神社」は鎮守社とされました。「宇治神社」の本殿は、鎌倉時代に建立されたもので国の重要文化財に指定されています。また境内の手水舎は兎の口から水が出ます。菟道稚郎子命が道に迷った時、兎が案内したとされ「宇治神社」では様々な兎と出会うことができます。「宇治上神社」の御祭神は、菟道稚郎子命（うじのわきいらつこのみこと）、応神天皇、仁徳天皇です。本殿は平安時代後期の造営で、神社建築としては最古とされていて、国宝に指定されています。二つの神社は明治時代に入り分離され、現在に至ります。