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和泉市の特徴

和泉市は大阪府の南部に位置する市で、堺市や岸和田市、河内長野市や高石市などと隣接しています。人口は約18万人で、市の木はクスノキ、市の花はスイセンです。市域は北西部に平地が広がり、南部には和泉山脈が連なっています。古くから和泉国の国府があり、市名の「和泉」の由来になっています。弥生時代の史跡『池上・曽根遺跡』があるなど、古くから多くの人が暮らしていた土地です。平安時代には藤原氏の荘園が置かれていました。江戸時代は渡辺氏が治める伯太藩の陣屋が置かれるなどして発展します。1956年に和泉町、北池田村、南池田村、北松尾村、南松尾村、横山村、南横山村が合併して市制施行し、和泉市となりました。高度経済成長期に大阪都心のベッドタウンとして開発が進み、人口を順調に増やしています。「葛の葉伝説」の舞台となった森である『信太の森』や、『大阪府立弥生文化博物館』など観光名所も充実しています。現在も人口を増やしながら発展を続けている、注目の自治体です。

陰陽師・安倍晴明の母の伝説！『葛の葉伝説』！

和泉市には陰陽師として有名な安倍晴明に関連する伝説が残っています。その昔、安倍保名という人物が、「信太の森」を訪れたとき、狩人に追われていた白狐を助けます。その時にけがをしてしまった保名のもとに、葛の葉という女性がやってきて、介抱して家まで送り届けます。二人は恋仲となり、結婚して童子丸という子供が生まれました。童子丸が5歳の時、葛の葉が助けた白狐だと知れてしまい、全ては稲荷大明神の仰せであることを告白します。そして葛の葉は信太の森へと帰っていきます。この童子丸が、後の安倍晴明です。数年後、安倍晴明と改名し、天文道を治めて、母にもらった水晶と玉の力で、天皇の病気を治し、陰陽頭に任ぜられるなど活躍しました。このように葛の葉は伝説上の狐の名前で、安倍晴明の母のことを指します。稲荷大明神の第一の神使でもあります。この伝説の舞台になったのが、和泉市葛の葉町に鎮座する『信太森葛葉稲荷神社』です。豊穣や商売繁盛、学徳成就などの御利益があるとされています。

「なおす」の意味は？大阪の方言！

和泉市が位置する大阪府に伝わっている方言をいくつか紹介していきます。一つ目の方言が「なおす」です。「なおす」と聞くと「直す」や「治す」などの言葉を思い浮かべると思います。大阪で「なおす」とい言った場合、「片づける」という意味になることがあります。例えば、机を片付けてほしい時、「この机、なおしといて」などと言います。大阪弁を知らない人が聞くと、「机を修理しろってことかな」と勘違いしてしまいそうです。次に紹介する大阪の方言が「なんぼ」です。「なんぼ」という言葉には「いくら」という意味があり、値段を尋ねる時に使います。「この洋服はいくらですか？」とアパレルショップの店員さんに質問するとき、「この洋服なんぼ？」と大阪の人は言います。大阪の人は、自分が購入した商品の値段を話し相手に自慢するのが好きですし、そういう話を聞くのも好きなため、「なんぼ」という言葉が頻繁に登場します。方言の珍しさもありますが、値段を尋ねやすい文化が新鮮かも知れません。

葛の葉伝説の舞台となった神社！『信太森葛葉稲荷神社』

和泉市葛の葉町に鎮座する神社が『信太森葛葉稲荷神社（しのだのもりくずのはいなりじんじゃ）』です。正式名称は『信太森神社（しのだのもりじんじゃ）』です。『葛の葉物語』の舞台となった場所で、安倍晴明の母・白狐が住んでいたと伝えられています。708年に元明天皇が、楠の「神木」の化身である白龍に対して祭事を行ったことを縁起としており、その神木を御神体とした神社として「信太森葛葉稲荷神社」は建立されました。平安時代には『葛の葉伝説』が起こり、このご利益として「信太森葛葉稲荷神社」は全国的に有名になりました。1872年に村社になり、1990年委は、多くの摂社を合祀しています。そのため豊穣や商売繁盛はもちろん、学徳成就、良縁祈願、安産祈願など、様々なご利益がある神社となっています。1932年に阪和電鉄の『葛葉稲荷停留場』が最寄り駅として開業し、現在の『北信太駅』となっています。このような背景があり、土産物として「葛の葉伝説の本」や、「ツゲ製のキツネのストラップ」などが販売されています。