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茨木市の特徴

茨木市は大阪府の北部に位置する市で、吹田市、高槻市、箕面市、摂津市、豊能郡豊能町
京都府亀岡市と隣接しています。人口は約28万4千人で、市の木はカシ、市の花はバラです。市域は南北に細長く、北部は山地で、南部に三島平野が広がっており、こちらに市街地が集中しています。弥生時代の遺跡『東奈良遺跡』が残っており、また『太田茶臼山古墳』といった古墳時代の遺跡が多数残るなど、この時代の日本の中で重要な位置を占めていたと考えられています。室町時代には楠木正成により『茨城城』築かれて、茨木市の基礎が作られます。安土桃山時代は山間部一帯がキリシタン大名・高山右近が統治する「高槻藩領」があり、山中には「隠れキリシタンの里」がありました。1948年に茨木町・三島村・春日村・玉櫛村の1町3村が合併して市制施行し、茨木市が発足します。「茨木」という市名は、イバラの木が多く茂っていたことに由来するとされています。現在は大阪市内への交通アクセスが良好なことから、ベッドタウンとして機能しています。

江戸時代を通じて信仰を貫いた人々の里！『隠れキリシタンの里』

江戸幕府による「禁教令」のさなか、信仰を貫いた人々は『隠れキリシタン』と呼ばれています。茨木市の北部の山間部は、戦国時代にキリシタン大名・高山右近が治めていた場所だったため、茨木市内には『隠れキリシタンの里』があります。京都府との境に近い、千堤寺、下音羽地区は「隠れキリシタンの里」と呼ばれていて、信仰を貫いた人々が暮らしていた形跡が残されています。『市立キリシタン遺物資料館』に行くと、信仰した人々の「遺物」を見ることができます。歴史の教科書でも有名なイエズス会の宣教師・ザビエルの肖像画も、この地で発見されたものです。他にもイエズス会創始者のイグナチウス・ロヨラらを描いた「マリア十五玄義図」をはじめ、絵画や彫刻、教義書など、約70点が残されています。大正時代まで誰にも知られずに、キリスト教を信仰を守ってきたとされる、現在は棚田の広がる風光明媚なエリアを訪れて、当時の人々の思いを想像してみたくなる場所です。

「まけて」を使うと大阪滞在が楽しくなる！

茨木市がある大阪府には、他の地域にはない伝統があります。その一つが大阪弁で、大阪弁を知っていると、大阪滞在期間が一気に楽しくなります。今後、大阪に旅行に行く機会がある人は、大阪弁を覚えておきましょう。ぜひ覚えたい大阪弁が「まけて」です。「まけて」には「安くして」という意味があります。東京などのエリアでは、値札通りの金額を払って、商品を購入するのが常識となっています。そのため、商店街などに出かけても「安くして」と言う機会はないでしょう。一方、大阪では何を購入するのにも値切るのが当たり前という文化があります。大阪は、江戸時代から商人が自治をしながら発展を遂げた「商人の町」です。この伝統は現在でも生きています。そこで何かを購入するときは、「まけて」と言ってみましょう。安く購入して得をしようというよりも、値段交渉をすることで、大阪の商店で働いている人とコミュニケーションを取ってみましょう。「まけて」という大阪弁を覚えていると、大阪での買い物が楽しくなるかもしれません。

信長の破壊を免れて誕生した神社！『茨木神社』

茨木市元町に鎮座する神社が『茨木神社（いばらぎじんじゃ）』です。807年に坂上田村麻呂が荊切の里を作った時、現在は神社の奥宮となっている『天石門別神社』が創建されたのが始まりとされています。「天石門別神社」は『延喜式神名帳』に掲載されている歴史ある神社です。楠木正成が『茨木城』を築城するにあたり、現在の場所へ遷座し、以後城主たちから崇敬を受けました。戦国時代の覇者である織田信長は、統治のためにキリスト教を保護し、一方で社寺の破壊を行っていました。しかし天照大御神（あまてらすおおみかみ）、天児屋根命（あめのこやねのみこと）、誉田別命（ほむたわけのみこと）、そして信長自身の産土神である素戔嗚尊（すさのおのみこと）だけは、信長も恐れて破却しなかったため、天手力男命（あめのたぢからおのかみ）を祀っていた「天石門別神社」の社名を隠して「牛頭天王社」と号して破壊されるのを逃れて、後に素戔嗚尊を合祀したと言います。1622年には社殿を新築するとともに、「天石門別神社」を奥宮として、素戔嗚尊を本殿に遷して、本社としました。