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泉佐野市の特徴

泉佐野市は大阪府の南部に位置する市で、貝塚市、泉南市、泉南郡熊取町、田尻町、和歌山県紀の川市と隣接しています。人口は約10万人で、市の木はイチョウ、市の花はササユリです。市域の南部には『金剛生駒紀泉国定公園』に指定された和泉山脈があります。中世には荘園が成立し、1234年には九条家による、広大な日根荘が成立しました。室町時代には熊野街道筋に市が立ち栄えます。沿岸部には大規模な船団が出現します。江戸時代には豪農が生まれて、さらに廻船業を営むものも生まれるなど、和泉国で堺に次ぐ商業都市として成功し、経済的に発展しました。1948年に市制施行し、「泉佐野市」が発足します。「泉佐野」という市名は、「佐野」という古い地名が揺らいで、「佐野」は「狭い野」という意味の「狭野」が「佐野」に転じたものと考えられています。また栃木県佐野市が先に市制施行していたことから、旧国名の「和泉」を冠し、「泉佐野」としています。市内の沿岸部に立つ『りんくうタワー』は日本で3番目に高いビルで、付近に『りんくうプレミアムアウトレット』があり、観光客や買い物客を集めています。

明治時代から続くやわらかいタオルづくり！『泉州タオル』！

泉佐野市の特産品は『泉州タオル』です。明治20年から続く、大阪のタオル産地で、吸水性が良く清潔で肌触りも良い、「後晒タオル（あとざらしたおる）」の製法を、一貫して守り通して現在に至ります。明治5年に日本に初めてタオルが輸入されたとき、お風呂で使うものとは思わず、オシャレなマフラーとして愛用された時期もあったと言います。明治18年に大阪で舶来雑貨商を営む新井末吉は、入手したドイツ製タオルを見て、これをお風呂で使用するタオルに使用したら、需要が見込めると思い、小学生時代の同級生で、佐野村で白木綿を織っている里井圓治朗に、その製織の研究を奨めたといいます。話を聞いた里井もまた、そのタオル地の柔らかな肌触りがお風呂用にぴったりだと考えて、従来の「日本手拭」に代わるべきものだと確信します。そして製織の研究に没頭しました。明治20年、手動式ではありましたが、高品質のタオルを作ることに成功します。このようにして作られるようになった「泉州タオル」は肌触りがよく、赤ちゃんやお年寄りでも安心して使用できると評判です。

「モータープール」の意味とは？大阪の方言！

泉佐野市のある大阪府には、知名度がいちばんと言ってもいい方言「大阪弁」が伝わっています。そこで大阪弁のフレーズをいくつか紹介していきます。一つ目が「こそばい」です。「こそばい」の意味が想像できるでしょうか。「こそばい」には「くすぐったい」という意味があります。なんとなく、どのような意味か、語感から推理できた人もいそうです。「くすぐったいからやめて」という文章は、「こそばいから、やめて」となります。次に紹介する大阪の方言が「モータープール」です。「モータープール」には「駐車場」という意味があります。「モーター」には「自動車」、「プール」には「とどめる」という意味があるため、「駐車場」を意味するようです。とはいえ、急に「モータープール、このへんにない？」と大阪出身の人に質問されたら、何を探しているのか理解できないかもしれません。特に夏場の場合は、プールの一種かなにかと勘違いしてしまいそうです。

紀貫之ゆかりの神社！『蟻通神社』

泉佐野市長滝に鎮座する神社が『蟻通神社（ありとおしじんじゃ）』です。御祭神は大国主命（おおくにぬしのみこと）です。弥生時代にあたる紀元前93年委五穀豊穣、国土開発を祈る目的で祀られたのが始まりとされています。「蟻通神社」の所在地は、もとは1kmほど北に鎮座していたとされています。一時は広大な神域を有していましたが、『佐野陸軍飛行場』の建設のため、1944年に現在地に遷座され、規模も縮小されました。2015年には本殿、幣殿、舞殿など11件が国の登録有形文化財に登録されています。紀貫之ゆかりの神社で、神社の中に紀貫之像の設置跡や、石碑が立ちます。以前、紀貫之が紀伊から引き上げる道中に、うっかりと蟻通明神の神域に、騎馬のまま乗り込んだため、急に馬が死んでしまうという罰を受けたという伝承が残っています。紀貫之が謝罪の歌を詠むと、神は心を和らげて、馬を復活させたと伝わっています。JR西日本阪和線『長滝駅』から徒歩15分で訪れることができます。