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江戸川区の特徴

江戸川区は東京23区の東部に位置する区で、江東区や葛飾区、墨田区や千葉県浦安市、また市川市、松戸市と隣接しています。人口は約69万人で、区の木はクスノキ、区の花はツツジです。区域の西部は低地で、海抜ゼロメートル地帯で、荒川放水路が流れています。区の南部の大半は埋め立て地となっていて、『葛西臨海公園』や『葛西臨海水族園』が整備されています。鎌倉時代から室町時代にかけて千葉氏の支配下として栄え、戦国時代になると北条氏の領地となります。江戸時代になると、幕府の直轄地となります。江戸への野菜供給を担う農業王国となります。現在は都心部へのアクセスの良さや、公園の多さなどから、子育て世代が多いベッドタウンとして発展しています。『小松菜』発祥の地としても知られています。また『朝顔』や『金魚』の生産も盛んです。毎年8月に開催される『江戸川区花火大会』は、『篠崎公園』先の河川敷で花火が打ち上げられて、対岸の市川市の見物客を含めると、全国最大140万人近くの観客を集めています。

徳川吉宗が名づけた野菜！『小松菜』！

江戸川区の特産品と言えば『小松菜』です。この「小松菜」は江戸川区小松川付近で、「ククタチナ」を品種改良し、栽培されたのが始まりとされています。この小松川エリアには『香取神社』があり、「小松菜」の由来が伝わっています。1719年に徳川吉宗が鷹狩りの際に食事をするときに、「香取神社」が選ばれました。この時の神主である、亀井和泉守永範が接待しましたが、これといった食材がありませんでした。そこで「餅のすまし汁」に、青菜を彩りに添えたところ、吉宗はこの青菜を気に入ったと言います。そのため、神社の地名から、この青菜を「小松菜」と命名したと言います。このように、「小松菜」は、江戸川区で誕生した野菜で、命名したのが徳川幕府八代将軍・徳川吉宗であるとされています。その後、「小松菜」は関東地方で栽培され始めて、都内の各地でも生産されるようになりました。「小松菜」は耐寒性が強いため、非常に強い冷え込みでも、凍って枯れたりしません。そのため積雪がないエリアなら、一年中栽培することが可能です。

貯金する人は江戸っ子失格？江戸っ子を表現する川柳とは？

江戸川区のある東京都には、江戸時代から続いている、江戸っ子が住んでいます。かつて江戸っ子を表現する言葉がいくつか残っていますので、紹介していきます。「江戸っ子の生まれ損ない金を貯め」という川柳があります。この川柳には、「お金を貯めるなんて、そいつは江戸っ子とは言えないようなやつだ」という意味があります。典型的な江戸っ子は、お金を貯める習慣がなく、どちらかと言えば、お金遣いが荒かったため、時々、将来のことを考えて貯金している人を見ると、このような見方をされました。本当は、貯金をして、将来のために役立てるなんて、立派な奴だと思っていたかもしれませんが、江戸っ子特有の頑固さで、このような言い方になってしまったのかもしれません。また「火事と喧嘩は江戸の花」という言葉も残っています。江戸っ子はけんかっ早いという特徴があり、また当時の江戸では、火事が頻発していたという事情があります。お金を貯めなかったのも、火事のため、すべてが燃えてしまうリスクがあったからかもしれません。

星の精霊が住むと言われる！『善養寺』

江戸川区東小岩にある真言宗豊山派のお寺が『善養寺（ぜんようじ）』です。『小岩不動尊』という名前でも知られています。ご本尊は地蔵菩薩です。江戸川近くに位置し、『星住山地蔵院』と号します。1527年に京都の頼澄法印という僧が、夢告に従い、この地に至り、不動明王を祀ったのが始まりとされています。「星住山」という山号は、境内にかつて生息していた「星降りマツ」に由来します。星の精霊がマツに降り立ち、赤青黄の石の姿になります。この石は「星精舎利（せいせいしゃり）」と呼ばれて、寺宝とされますが、いつの間にか青い石以外は消えたという伝説があったためです。1648年には、徳川家から朱印状を拝領し、賢融法印が中興し大いに栄えました。境内では毎年3月の末に、植木市が開催され、『雨の植木市』と呼ばれていましたが、星降りマツに住み着いた白蛇を植木職人が殺してしまい、それ以来、植木市の日は雨が降ると伝わったためです。2009年頃から開催されなくなっており、11月前後に開催される「菊花展」は多くの愛好家を集めています。